はじめに
皆さんこんにちは。
薬剤師のJONです
友人のショーンですー
今日は、薬剤師が薬を服用したがらない本当の理由を、薬剤師の筆者が記事にしてしまおうと思います。
薬剤師という「薬のプロ」であること為、家族や親しい人などからどういった薬を飲めばいい?のような相談を受けることが多いのですが、そういった時決まって言う言葉があります。
薬は良いから寝ろ
なぜ薬はいらないのか?なぜ「寝ろ」なのかなど、今日は皆さんにもご紹介していきたいと思いますので、是非最後までよろしくお願いします。
ではいきましょう。
薬剤師が薬を服用しない理由とは?
やっべ。かぜひいた。あかん。これあかんやつや。
ゴリゴリの関東人が関西弁喋ってると嫌われるよ。
で、風邪ひいたんだっけ?どんな症状?
うるさいねん。はよ治し方教えんか
風邪より先に関西弁治せよ。
まあ、風邪なら薬はいらないかな。寝ろ。
市販薬では、様々なメーカーから総合感冒薬として販売されている風邪薬ですが、どのように選べばいいのでしょうか?
症状別?主成分の量?おすすめ商品?とりあえずたくさん成分が入ったもの?
風邪の症状は、一刻も早く症状を緩和させようと思いますが、実は風邪症状だけなら薬は飲まなくていいんです。
そうです。かぜ薬は買わないでください。
風邪に効く薬はない
じゃあなんで風邪薬が売られてるのよ?
意味なくなっちゃうじゃん
意味がないというか、完治できないんだよ。
効かないの。症状の緩和だけしかできないの
風邪はウイルス感染によって発症するのですが、風邪のウイルスに対して効く薬は存在しないのです。
では市販されている「風邪薬」とは一体何なのか?
風邪薬は風邪を治すわけではなく、風邪症状を緩和させるために販売されています。
つまり、熱が高すぎるから熱を下げるために飲む、喉が痛いから炎症を抑えるために飲む、咳がひどいから抑えるために飲むわけであって、決して完治を目的に使用するわけではありません。
症状の緩和が目的で服用するのであれば問題はありませんが、完治できないことは知っておいて損はないですよ。
例外として、熱が40度近く出るような高熱の場合は、生命の危険があるので薬を使用してもらった方が良いですし、薬剤師である私も服用します。そうでない38度くらいの熱なら服用しません。
使用する薬もたくさんある
一般的に薬剤師が使用しない薬は「風邪薬」ですが、もちろん使用する薬もあります。
風邪薬以外であれば使用することは多いです。
ニキビなどの外用薬、水虫、ヘルペス、高脂血症、血圧、糖尿病などなど。
糖尿病などは完治を目的にしていませんが、基本的に飲まないと治らない水虫などの薬は使用します。
全部は書きだせませんが、風邪薬は使用しないということは変わりません。
風邪薬の副作用が厄介
風邪薬を飲まない理由はわかったんだけど、そもそもなんで飲まないの?
錠剤がのめないから?
俺は小さい子供か?
完治できないって理由と、体に負担がかかるって理由かな。
体からしたら、薬は外部から摂取するものなので異物扱いなので、少なからず副作用の危険性や、臓器への負担も問題になってきます。
薬を無毒化して、代謝して、体外に排泄するためには、肝臓や腎臓がフルで働くため負担がかかります。
また、副作用も考えられるので、必要ない薬をわざわざ飲む薬剤師はいないというわけです。
ちなみに、風邪薬の副作用は以下のようなものが挙げられます。
- 便秘
- 眠気
- 眼圧上昇
- 散瞳
- 薬物乱用
- 喘息
- 息苦しさ
- 肝臓病
- 腎臓病
- アナフィラキシーショック
- 掻痒感
- 胃の痛み
挙げだしたらキリがないですが、この辺の症状は気を付けたほうがいい症状です。
どんな薬もいいところもあれば悪いところもあるので、できるだけ使用しなくていいなら使用しないのが吉です。
薬を使用したほうがいい風邪様症状もある
普通の風邪なら薬はいらないと話しましたが、見極めが難しい似た症状も存在します。
それが「インフルエンザ」です。
インフルエンザは高熱が続き生命の危機にさらされるのと同時に、感染力がとても強いので、周りに拡散しないためにも早めに対処するのが好ましいです。
インフルエンザは風邪に似た症状に関わらず、感染力の事を考えるとタミフルやイナビルのような治療薬を服用することが望ましいですが、それらは市販薬ではなく処方箋をもらう必要があります。
一応市販薬でも、初期のインフルエンザに適応がある薬もありますのでご紹介はしますが、医師の指示に従うことを推奨します。
では本題の薬を使用しないでどのように治療に励めばいいのか?見ていきましょう。
薬を服用しないで治す方法
じゃあどうやって風邪を治すんだよ?
薬なしで治るわけないだろ?
治るんだって。人間はそんなに弱くないの。
寝ればいいんだよ。
は?ふざけてる?
超まじめだよ。寝ればいいの
風邪をひいたからと言って病院に行っても、ドラッグストアで市販薬を購入したとしても、出される薬のすべてが対処療法でしかなく、風邪ウイルスを撃退できる薬が出されることはありません。
そのため、風邪を治すのは最終的には人間の免疫力に頼るような治療方法しか存在しませんので、重要なのは免疫力を上げることです。
副作用のある風邪薬を飲むくらいなら、寝て安静にしていたほうが早く治ったりもします。
人類は寝ることによって記憶を整理したり、体の疲労を回復したり、精神面の安定性を保ったりしますが、免疫力も睡眠と大きく関わっています。
睡眠不足が続くと免疫力は下がり、風邪をひきやすくなったり、体調を崩しやすくなります。
基本的に人間が不調を訴える時は免疫機能の異常も伴っているので、免疫機能を整えるためにも睡眠はすごく重要です。
つまり睡眠は免疫力を整えてくれ、ウイルスと戦うための戦力を増やしてくれるので、より早くウイルスを撃退してくれます。
薬に頼るよりも、人間の免疫力を信じて寝たほうが安心安全です。
免疫力アップには整腸剤がいい
寝る以外にも、免疫力を整えるために整腸剤を服用するのは良いと思いますよ。
なんで整腸剤?
しかも薬飲んでるじゃん
あくまでも飲まないのは「風邪薬」だよ。
意外なことに、体に存在する免疫細胞の約7割が腸内に存在しているので、腸内細菌を整えれば免疫細胞も整うことに繋がります。
そのため、手っ取り早く免疫力をアップするには整腸剤の服用がおすすめですよ。
免疫力アップにはビタミン剤が良い
整腸剤のほかにも、ビタミン剤の服用なんかもとてもいいと思います。
結局薬飲んでるじゃん
だから!風邪薬は飲まないってことだって。
免疫機能を最大限活発化するためには、栄養素も必ず必要です。
カルシウム、鉄、ビタミン、各種ミネラルなどの栄養素を摂ることで、免疫機能もアップしますので、できることなら整腸剤と一緒にビタミン剤を服用してほしいところです。
まとめ
今日は薬剤師が「風邪薬」を使用しない理由について書きましたが、いかがだったでしょうか?
何度も「結局薬使ってるじゃん」と言われてしまいそうですが、できるだけ薬は使用しないほうが体にやさしいので、風邪などの自然治癒できる症状に対しては使用せず、使用すべき症状に対しては自信をもって薬を使用することが望ましいです。
薬のいい面と悪い面の両方を知っている薬剤師だからこそ、風邪薬のような必要のない薬は使用しません。
それでもどうしても仕事に行かなければいけない、少しでも楽になりたいときはこっそり飲むこともありますけどね。そこは内緒でお願いします。
では本日は以上になります。
以上、薬剤師のJONでした。
またねー
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